ポーランド、オーストリア、スロバキア、ドイツの4つの国にはさまれた東欧の小国チェコ。
チェコとスロバキアは元々チェコスロバキアというひとつの国でしたが、1993年に分断されました。
イギリスやフランス、ドイツなど西欧の国と比べるとまだまだ日本人には知名度も低く、マイナーな国ですが、実は知る人ぞ知る美容大国なのはご存知でしたか?
郊外に良質な温泉があり、自然派に人気なオーガニックコスメの名産地でもあり、美容や健康に敏感な女性の間で注目を集めています。
さらに嬉しいことにヨーロッパの中では物価も安く、お洒落な雑貨やオーガニックコスメも格安で手に入るため、ヨーロッパに行きたいけど旅費を節約したい方にもピッタリ!
そんな心と体、お財布にも優しい国チェコの魅力、たっぷりご紹介しましょう!
知られざる東欧の美容大国チェコ!
皆さんは「チェコ」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?
まるでファンタジーの世界のような中世の面影を残したロマンティックな街並み。
音楽がお好きなら、スメタナなドヴォルザークなど、数々の名作曲家を輩出した国。
アートに興味がおありなら、アールヌーヴォーの巨アルフォンス・ミュシャの故郷。
チェコ共和国が公式に公表してる以下の動画では、このように優雅なバロック建築で彩られた国であることがわかります。
このように歴史と伝統、美術と音楽の国チェコですが、実は世界有数の美容大国というもうひとつの顔があったのです・・・!
郊外の温泉地で身も心もリフレッシュ!
首都プラハからバスで2時間半ほど西に行くと、温泉で有名な郊外の保養地、カルロヴィ・ヴァリ州に行けます。
カルロヴィ・ヴァリ州はドイツと国境を接するチェコ西部の小さな州で、森に囲まれた自然豊かな土地柄とキュリー夫妻によって世界初のラジウム温泉が作られたことから、ヨーロッパ有数の温泉地・保養地として注目を集めるようになりました。
カルロヴィ・ヴァリ州では特に以下3つの温泉地が代表的で、三角形を描くように位置していることから「ボヘミアの温泉三角地帯」と呼ばれています。
カルロヴィ・ヴァリ
カルロヴィ・ヴァリ州の州都で、3つの温泉地のうち最大の保養地。
ちなみに「ヴァリ」はチェコ語で「噴出」という意味があります。
同じく温泉地として名高い日本の草津市と姉妹都市で、昔からゲーテやシラーなど数々の文豪やベートーヴェンやショパンなど音楽家、芸術家たちに愛されてきました。
街の中心を流れるテプラ川を挟んでパステルカラーの可愛らしく優雅な建物や家々が立ち並び、まるでおとぎの国にいるよう。
ただし温泉地と言っても日本の温泉とは違って入浴するタイプの温泉ではなく、飲むタイプの温泉。
街中に16箇所あるコロナーダと呼ばれる飲泉所を訪れ、それぞれ飲みくらべることができます。
効き目は抜群で、そのため少量から飲むのがおススメ。
この地ならではのお土産として、温泉水を組むための可愛らしいコロナーダ専用カップや温泉水を使ったお酒やハーブリキュールも売っています。
もし行かれる機会があれば、是非お土産に買ってみてはいかがでしょうか?
ちなみに日本のように入浴できるタイプの日帰り温泉施設もあるようです。
アルジュビェティニー ラーズニェというホテルに併設された日帰り温泉施設ですが、その豪華で壮麗な佇まいはまるで宮殿のよう!
しかし、15分で390コロナ(日本円で約2,000円相当)と割高なので、宿泊するついでにお姫様気分を味わいたい方にはもってこいと言えるでしょう。
フランチシュコヴィ・ラーズニェ
カルロヴィ・ヴァリ州の3つの温泉地の中では最も小規模ですが、1793年から続く長い歴史を誇る温泉地です。
「ラーズニェ」とはチェコ語で、「温泉」という意味です。
森に囲まれた小さな町はクラシックな建築様式で統一され、過ごしやすい気候が魅力で散策にもぴったり。
また弱酸性水の源泉地であり、古代浴場を模したアクアフォーラムでは室内プールや温泉のほか、ウォーターアトラクションも楽しめます。
マリアーンスケー・ラーズニェ
ドイツからチェコにかけて広がる「ボヘミアの森」と呼ばれる大森林地帯の中にある町。
ただし、呼び名はドイツ語の「マリーエンバート」のほうが一般的です。
カルロヴィ・ヴァリに次ぐ第二の温泉保養地で、古くからショパン、ゲーテ、カフカなど多くの芸術家や音楽家に愛されてきました。
19世紀半ばから温泉地として栄え、まるで宮殿のような壮麗なホテルやスパ、保養所が立ち並び、ヨーロッパで最も美しい温泉街のひとつと言われています。
泉質は鉄分や塩分、アルカリを多く含み、主に呼吸器、泌尿器、肝臓疾患に効用があると高い評判を得ています。
カルロヴィ・ヴァリ州以外にもこんな穴場も!
チェコの南東端のモラヴィア地方最大の温泉保養地、ルハチョヴィツェ。
カルロヴィ・ヴァリ州から遠く、上の3つの温泉地と比べて日本人観光客も少なくて知名度も低いですが、実は隠れた穴場です。
スパ・ウェルネス施設も充実しており、落ち着いた温泉リゾート地として注目を集めています。
また20世紀初頭にスロバキア人建築家、ドゥシャン・ユルコヴィッチによる「人民アールヌーヴォー」と呼ばれる独特な建築様式も見られます。
小さな街で東洋人観光客もほとんどいません。
英語の通用度も低いですが、自然豊かな土地柄と安くて快適なホテル、なによりほっと落ち着く街の雰囲気から、じっくり長期滞在して日頃の疲れを癒すにはもってこいの場所と言えるでしょう!
世界的に有名なオーガニックコスメを格安で!
このように優れた温泉地や自然療法も発達し、健康志向も強いチェコ人の国民性のおかげで、美容マニアの間でチェコは隠れた美容大国として注目を集めています。
中でも自然派のオーガニックコスメは美容・健康志向の女性たちの間で大人気です。
日本にまだ入ってきてない優れたブランドもたくさんあり、また現地では格安で手に入ることから、お土産としても人気を集めています。
中でも以下3つのチェコ発オーガニックブランドは、美容・健康に敏感な女性の間で注目を集めています。
アポテカ(APOTEKA)
4年前に創業したばかりの新しいブランドですが、製品は全て17世紀から脈々と受け継がれてきた伝統的な手法で作られています。
「我々を取り巻く自然環境こそが、最も大きな治癒力を持っている」をモットーに100%天然素材の原料のみをプロの目で厳しく厳選し、作られた製品ばかり。
中でも目玉商品「ハブリーク(Havlik)」は、チェコの最高品質のはちみつ、バイオハニーから作られており、肌の炎症や湿疹を抑える効果が高く、また敏感肌の人でも安心して使えるクオリティが魅力です。
ボタニクス(botanicus)
1992年にプラハ郊外の小さな村からスタートしたブランドで、日本では大阪に店舗があります。
自社の有機農園を持っており、製品はそこで取れる草花や果実を原料に作られています。
製品は化粧品以外にもシアバター、ティーツリーの石鹸や海の砂を使ったクリームや石鹸などユニークなものも!
コスメは主にバラ、ラベンダー、パチュリー、カレンデュラなど幅広く、どれも香り高くて品質も良く、パッケージも可愛らしくて女性に大人気です。
日本にも大阪支店があり、日本語ページもあるので、ご興味をお持ちの方は日本語ページも是非チェックしてみてください。
マヌファクトゥーラ(MANUFAKTURA)
1991年に創業したオーガニックコスメのブランド。
コスメや美容製品だけではなく、温かみを感じる木製の民芸品など幅広く販売しています。
中でもユニークなのが、ビールやワインの成分を原料にしたシャンプーやハンドクリーム。
特にチェコはビールの原料、ホップの名産地として知られており、マヌファクトゥーラのビアコスメティックシリーズの商品にもホップが使われています。
ホップはビタミンやミネラルを豊富に含むことから、肌の再生を促し、保湿効果も高いため、人気を集めています。
また100%天然素材を使い、動物実験を一切行っていないことから、チェコ国内で唯一、国際的にHCS(ヒューマンコスメティックスタンダード)が認められたブランドとして注目を集めています。
さらに美容製品だけでなく、木製の手工芸品や民芸品も幅広く販売しており、場所も旧市街広場や市役所近くのショッピングセンターなど便利な場所にもあるので、お土産を買うにはもってこいのお店です!
格安ツアーも豊富!物価も安く、お財布にも優しいチェコ旅行!
物価が高いイメージがあるヨーロッパの国々ですが、チェコはどうでしょうか?
チェコは他のヨーロッパの国と比べて物価が安く、日本の約5~7割と言われています。
しかも旅行者にとって嬉しいことに交通の便もいい上に交通費も安く、食事も安くて美味しい店がいっぱいあります。
日本からのツアーもプラハに限れば、大手旅行会社でも10万円以下のツアーが見つかります。
一人参加OKなツアーなら、こちらの比較サイトでは最安価で7万円台のものもあります。
でもせっかく海外に行くんだからツアーではものたりない!というあなた。
そんなあなたにオススメなのが、一人参加可能なフリープランです。
通常のパッケージツアーと比べて割高ですが、それでもこちらのサイトでは、最安価9万円台のツアーもあります。
さらに現地オプションツアーに参加したい!という方には、こちらの会社が専門に扱っているので、探せば日本語OKのツアーもあるので参考にしてみてください。
心と体とお財布にも優しいチェコ、気になる治安は?
このように心と体に優しく、ついでにお財布にも優しい国チェコですが、女性にとって最大の心配事、治安はどうでしょうか?
外務省の情報やこれまでに行った人の口コミによると、プラハの治安情報は安定的で特に心配すべきではないそう。
治安も安定しており、物価も安いので、旅だけでなく長期滞在にも向いた国と言われています。
ただし、スリや車上荒らしなどの窃盗は増えており、特に日本人観光客への犯罪は主にスリや置き引きが大部分ですが、最近ではホテル内に客を装って侵入したり、窓から侵入してくるケースもあるようです。
外出の際は、貴重品は必ずセーフティボックスに入れるようにしましょう。
特にヨーロッパでも治安は良いといわれているチェコですが、それでも日本を出たら自分の身は何があっても自分の身で守る!ぐらいの心構えで、特に一人旅の場合は警戒を怠らないことが大事です。
まとめ
ヨーロッパでもあまり日本人には馴染みがなく、マイナーな東欧の小国チェコ。
古い歴史と伝統、優れた芸術と音楽を誇る国ですが、それ以外にも実は美容大国いうもうひとつの顔を持っていたのです・・・!
郊外の温泉地でリラックスでき、また質がいいオーガニックコスメが格安で手に入ることから、最近では美容・健康志向の女性客からも注目を集めています。
しかも交通の便も良く、物価も安くて治安も安定しているため、長期滞在にもピッタリ!
長期滞在が難しくても、歴史的な街並みをのんびり散策しつつ、郊外の温泉地でのんびり癒されたり、可愛らしい現地のオーガニックコスメのお店を見て周るだけでも十分、楽しめます。
また物価や交通費も安く、日本からの格安ツアーも充実しているため、弾丸旅行を楽しむ人も増えています。
このように、心にも体にもお財布にも優しい東欧の美容大国チェコで、低予算で心も体も癒される旅はいかがですか?